八木電流のブログ

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GDPと新型コロナ感染率の関係|先進国ほど感染拡大の理由

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<各国のGDP水準(対数値)と感染者数(対数値)を比較。GDPが高いほど感染が拡大している

 

  • 感染爆発を起こしている国は先進国が多いことが観察される

  • これには以下の理由が考えられる

    ①先進国ほど医療体制が充実しており、感染者に対する検査体制が整っており、感染者数のうちの感染判明者が多い

    ②先進国ほどグローバル企業等が多数存在しており、感染源となる外国人が多数来訪
  • 本記事では、GDPと感染拡大にはせいの相関があるのかどうか検証していきたい

 

1. GDPと感染者数の比較

 

  • 以下では一人当たりGDPランキング順に100万人当たりの新型コロナ感染者数を以下でまとめた。オレンジは100万人当たりの感染者が500人以上の国を示す

 

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  • 上記のGDPと感染者数をそれぞれ対数化して散布図にしたのが以下図である

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  • GDPが高いほど感染者が多いことが明確に観察される

2. 高齢化の進行と感染拡大の関係

  • 先進国ほど高齢化が進行している関係があると考えられるため、1.で示したGDPと感染拡大の関係は擬似相関である可能性がある
  • そこで、高齢化社会の進行が感染拡大に対してどの程度の影響があるのか検証することとした

  • 以下の検証の結果、高齢化の進行と新型コロナ感染拡大の関係性は低い可能性が高いと考えられ、GDPと感染拡大の関係が擬似相関ではないという結論になった

 

65歳以上人口の割合と感染拡大の関係

  • 以下では65歳以上人口割合と感染者割合について示した。なお、オレンジは人口の0.5%以上が感染している感染拡大国を示す

 

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  • 上記のみでは感染拡大国と高齢化進行の関係ははっきりしない
  • そこで人口当たり感染者数を対数化し、以下散布図で比較する

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  • 上記を見ると高齢化社会が進行している国ほど感染者が多い関係がみられる

  • ただし、前回の記事で検証したように、①感染拡大には各国のGDPの水準が大きく影響している

  • 高齢化社会が進行しているのはGDPが高い先進国であることを踏まえると、上記はGDPの影響を受けている可能性が高い

  • その他、以下記事の通り②感染拡大にはBCG接種政策や採用株が影響している可能性もある

  • したがって、①②の影響を排除してもなお高齢化社会の進行が感染拡大に影響するのかどうか検証していく必要がある

GDPとBCGの影響を考慮しても高齢化と新型コロナ感染拡大は相関関係があるか

  • 以下では①同程度のGDP水準であって、②BCG接種株が同じグループをA-Cの3つ作成した

 

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  • A-Cのグループで色分けをし、以下のグラフにて高齢化進行と感染拡大の関係について図を作成した

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  • A、Cのグループでは、65歳以上人口比率が上がるほど感染が拡大しているという関係はみられなかった。

  • Bのグループでは65歳以上人口比率が上がるほど感染が拡大している関係が観察された
  • サンプル数の最も多かったA含めて有意な結果でなかったため、高齢化社会の進行と感染拡大の間には大きな相関はない可能性が高いことが示唆される
  • 最後に、Aグループの感染拡大のスピードと高齢化社会の進行の関係性について以下で図示する

 

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※線が太いほど65歳以上人口比率が高いように示した

 

  • 最も高齢化が進行しているスウェーデン、オーストラリアが他国と比較して急激に感染が拡大している様子は見受けられない

結論

  • 65歳以上人口比率が高いほど新型コロナ感染拡大は進んでいる

  • しかし、そもそもGDPが高い先進国ほど高齢化が進んでおり、GDPが高いほど新型コロナ感染者が多い傾向がある
  • これらの影響を排除すべく、GDPの水準やBCG接種株が同じグループ内で比較を行った

  • 結果、高齢化進行と感染拡大の間には大きな相関がないことが示唆された

 

 

 

 

3. そのほかの感染拡大要因について